学芸大学で3LDKを探すなら、まず結論
学芸大学駅の周辺で3LDK以上の住戸を探すとき、価格の分かれ目は駅からの近さよりも「どの町か」です。駅に近い鷹番2丁目でも五本木2丁目でも、同じ広さの住戸で成約価格の水準は大きく違います。そして同じ町の中でも、番地によって1㎡あたりの契約価格が1割から3割ちがいます。
学芸大学駅からの距離と、実際に契約が成立した価格(3LDK以上をまとめた「3LDK超」区分)を並べると、こうなります。
| 町 | 学芸大学駅まで | 3LDK超の成約価格 |
|---|---|---|
| 目黒区鷹番2丁目 | 262m | 251,900円 |
| 目黒区鷹番3丁目 | 331m | 216,200円 |
| 目黒区五本木3丁目 | 451m | 222,500円 |
| 目黒区中央町2丁目 | 480m | 208,600円 |
| 目黒区中央町1丁目 | 578m | 232,600円 |
| 目黒区鷹番1丁目 | 587m | 259,300円 |
| 目黒区五本木2丁目 | 672m | 189,500円 |
| 目黒区碑文谷6丁目 | 684m | 216,600円 |
駅から最も近い鷹番2丁目が251,900円、そこから離れた五本木2丁目が189,500円。一方で、五本木2丁目より駅に近い中央町2丁目は208,600円で、鷹番1丁目(587m)の259,300円より下です。距離が単純な順番になっていない、というのがこのエリアの実際の姿です。
現地住民の宅建士が教える、学芸大学の「実感しているエリア特性」
学芸大学駅の周辺は、駅を中心に鷹番・中央町・五本木という目黒区側の住宅地と、世田谷区の下馬側、そして目黒本町・中町方面へと広がる構成です。3LDK以上の住戸を探す人にとっては、この「方向による性格の違い」が選択肢の幅そのものになります。
駅のすぐそばにあたる鷹番2丁目(262m)・鷹番3丁目(331m)は、駅前の商店街の生活動線をそのまま使える範囲です。そこから南西へ向かう中央町2丁目(480m)・中央町1丁目(578m)、南東の五本木3丁目(451m)・五本木2丁目(672m)は、駅前の賑わいから一段落ち着いた住宅地に変わります。
世田谷区側の下馬6丁目(803m)・下馬5丁目(920m)、目黒区の目黒本町2丁目(954m)・中町2丁目(968m)まで来ると、広い住戸の在庫の性格が変わります。3LDK超の成約価格で見ると、下馬5丁目が306,500円、下馬6丁目が285,000円、目黒本町2丁目が259,600円、中町2丁目が217,900円と、同じ距離帯の中でも幅があります。
事実として押さえておきたいのは、駅からの距離と価格が一直線に対応していないことです。解釈としては、建物の規模や供給された時期が町ごとに違うことが背景にあると考えられますが、その内訳までは現在のデータでは特定できていません。
現役大家が太鼓判!学芸大学の推せるポイント
学芸大学エリアの強みは、広い住戸の価格が急に走らず、町ごとに違う速度で動いていることです。過去5年の1㎡あたりの成約単価の推移を見ると、上昇している町とほぼ横ばいの町が同じ駅の徒歩圏に同居しています。
- 目黒区中央町2丁目: 2021年から2026年の5年間で+1.8%
- 目黒区五本木3丁目: 同じ5年間で+8.2%
- 目黒区中町2丁目: 同じ5年間で+16.9%
- 目黒区目黒本町2丁目: 同じ5年間で+20.9%
- 目黒区鷹番3丁目: 同じ5年間で+21.8%
- 目黒区下馬6丁目: 同じ5年間で+30.9%
同じ学芸大学駅の徒歩圏で、5年の変化が+1.8%の町と+30.9%の町が並んでいます。駅前に近い鷹番3丁目が+21.8%と伸びている一方、そこから離れていない中央町2丁目は+1.8%とほぼ動いていません。
これは「まだ値付けが追いついていない町が残っている」ということでもあります。広い住戸を探す人にとって、選択肢が駅前の1〜2町に絞られないのは、利便性の割に条件の良い部屋を見つけられる余地がそれだけ残っているという意味になります。
学芸大学の「実際の成約価格」で見る3LDKの家賃比較




ここで扱う金額は、募集中の部屋に付いている希望価格ではなく、実際に契約が成立した価格の平均です。SUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトに並ぶのは今売り出し中の希望価格で、交渉の余地があり、その金額で決まるとは限りません。発掘不動産が使うのは、決まった後の価格の記録です。
3LDK以上をまとめた「3LDK超」区分の成約価格を、学芸大学駅からの距離順に並べます。
| 町 | 学芸大学駅まで | 3LDK超 | 3DK |
|---|---|---|---|
| 目黒区鷹番3丁目 | 331m | 216,200円 | 156,800円 |
| 目黒区五本木3丁目 | 451m | 222,500円 | 150,500円 |
| 目黒区中央町2丁目 | 480m | 208,600円 | 139,100円 |
| 目黒区中央町1丁目 | 578m | 232,600円 | 172,000円 |
| 目黒区五本木2丁目 | 672m | 189,500円 | 150,000円 |
| 世田谷区下馬6丁目 | 803m | 285,000円 | 169,400円 |
| 目黒区目黒本町2丁目 | 954m | 259,600円 | 160,500円 |
| 目黒区中町2丁目 | 968m | 217,900円 | 148,400円 |
| 目黒区目黒本町1丁目 | 1089m | 209,500円 | 128,300円 |
| 世田谷区下馬4丁目 | 1232m | 250,900円 | 144,200円 |
なお目黒区祐天寺2丁目(学芸大学駅まで1076m)は、3LDK超・3DKとも成約価格のデータを現在収集中で、この比較表には載せていません。実数が揃うまで推測では埋めません。
同じ町でも、番地で1㎡あたりの単価が違う
そして、この記事でいちばん伝えたいのがここです。町の平均だけを見ていると見落とすのが、同じ町の中の番地ごとの差です。1㎡あたりの実際の契約価格(真ん中の値)を、その町の相場と並べます。
| 番地 | その番地の単価 | 町の相場 | 差 | 成約 |
|---|---|---|---|---|
| 目黒区目黒本町2丁目22番地 | 2,701円 | 4,042円 | 33.2%安い | 11件・5棟 |
| 世田谷区下馬5丁目9番地 | 2,410円 | 3,400円 | 29.1%安い | 9件・2棟 |
| 目黒区中央町2丁目23番地 | 2,814円 | 3,665円 | 23.2%安い | 6件・3棟 |
| 目黒区中町2丁目49番地 | 2,894円 | 3,591円 | 19.4%安い | 5件・4棟 |
| 世田谷区下馬1丁目27番地 | 3,017円 | 3,731円 | 19.2%安い | 19件・4棟 |
| 世田谷区下馬4丁目7番地 | 2,708円 | 3,270円 | 17.2%安い | 7件・2棟 |
| 世田谷区下馬6丁目4番地 | 3,045円 | 3,667円 | 16.9%安い | 10件・4棟 |
| 目黒区中央町1丁目15番地 | 3,075円 | 3,632円 | 15.3%安い | 22件・2棟 |
| 目黒区五本木3丁目3番地 | 3,002円 | 3,500円 | 14.2%安い | 6件・2棟 |
| 目黒区鷹番3丁目4番地 | 3,488円 | 4,007円 | 13.0%安い | 11件・3棟 |
| 世田谷区下馬3丁目24番地 | 3,078円 | 3,527円 | 12.7%安い | 8件・3棟 |
いずれも2022年以降の成約で、複数の棟にまたがった数字です。目黒本町2丁目22番地は、同じ町の相場より1㎡あたり33.2%低い水準で契約が成立しています。3LDKのように面積が大きい住戸ほど、この1㎡あたりの差は総額に効きます。
なぜその番地が安いのかは、現時点では特定できていません。 建物の年式なのか、道路付けなのか、区画の形なのか、憶測で理由を書くことはしません。今わかっているのは「事実として番地の間にこれだけの差がある」ということだけで、その理由は今後掘り下げていきます。
少し視点を変えて、3LDKという条件をより広い視野で見る
3LDKという条件を1段ゆるめて隣の間取りまで見ると、選択肢は一気に増えます。学芸大学エリアでは、2LDKと3LDK超の成約価格が逆転している町が実際にあります。
| 町 | 2LDK | 3LDK超 |
|---|---|---|
| 目黒区中央町2丁目 | 214,300円 | 208,600円 |
| 目黒区中町2丁目 | 220,100円 | 217,900円 |
| 目黒区鷹番1丁目 | 214,400円 | 259,300円 |
| 目黒区五本木3丁目 | 166,500円 | 222,500円 |
| 目黒区目黒本町2丁目 | 223,200円 | 259,600円 |
| 世田谷区下馬6丁目 | 209,300円 | 285,000円 |
中央町2丁目では2LDKが214,300円、3LDK超が208,600円。中町2丁目でも2LDKが220,100円、3LDK超が217,900円で、いずれも部屋数の多い側のほうが低い水準で決まっています。「部屋を増やせば必ず上がる」という前提が、この2町では成立していません。
一方で五本木3丁目は2LDKが166,500円、3LDK超が222,500円と差が開きます。下馬6丁目も209,300円と285,000円で開きます。つまり「3LDKに上げるといくら変わるか」は町ごとにまったく違い、エリア全体の平均で判断すると読み違えます。
3DKまで視野を入れると、幅はさらに広がります。目黒本町1丁目の3DKは128,300円、中央町2丁目の3DKは139,100円で、同じ町の3LDK超(209,500円・208,600円)とは別の価格帯です。部屋数を確保することが目的なら、3DKは検討から外す理由がありません。
学芸大学で3LDKを探すときの視野の広げ方は、次の3段階になります。
- 町を1つに絞らない。同じ駅の徒歩圏で、3LDK超の成約価格は189,500円から306,500円まで開いています
- 町の中の番地まで下りる。同じ町でも1㎡あたりの契約価格が12.7%から33.2%ちがう番地があります
- 間取りの隣を見る。2LDKのほうが高い町、3DKで十分な町があります
町の相場だけで判断すると、この3つの差はすべて平均に溶けて見えなくなります。番地まで下りて初めて見えるものがある、というのがこのエリアの実際のところです。
なお、個別のご相談の受け付け窓口は現在準備中です。準備が整い次第、あらためてお知らせします。

